「あえる AUE Letter」 vol.11
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中村賢治さんのコメント第34回朝日作曲賞入選!2025年度全日本吹奏楽コンクール課題曲に !刈谷市歴史博物館で子ども向けイベントを開催いとうしおんなかむらけんじ● 朝日作曲賞とは? 朝日作曲賞は、新しい吹奏楽曲の開発を目指すとともに、全日本吹奏楽コンクール(朝日新聞社?全日本吹奏楽連盟主催)の課題曲の公募として、1990年から開催されています。 昨年6月、「第34回朝日作曲賞」で、伊藤さんの作曲した『マーチ「メモリーズ?リフレイン」』が、応募作品164点から見事入選を果たし、2025年度全日本吹奏楽コンクールの課題曲となりました。 8月7日(水)、伊藤さんの功績を讃え学生表彰状授与式が行われ、野田敦敬学長から表彰状と報奨金が手渡されました。作曲を始めたきっかけについて教えてください今回入選を受けて感じたこと今後のご自分の進路などに生かされることはありますか?伊藤士恩さんのコメント学校教員養成課程義務教育専攻音楽専修4年教職大学院教育実践高度化専攻2年 私は高校生からクラシックピアノと声楽を始めており、大学入学時は周りの音楽専修の友人たちと比べてかなり劣等感を持っていました。そこで、他の学生があまり手を出していない作曲を学び、自分の強みにしようと考えました。 一緒にこれまで学んできた友人たちや熱心に指導してくださる先生方と出会い、過ごしてきた日々がなければ、今回の身に余る成果は得られませんでした。これまでかかわってくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。 入選前は、卒業後、すぐに教員として働きたいという意思がありました。しかし、今はさまざまな方々とかかわる中で、自分の勉強不足を痛感し、まだ学び足りないと思うようになりました。そこで卒業後は大学院で学びつつ、私が一番音楽教育に貢献できるような進路を模索していこうと思います。 8月11日(日)、刈谷市歴史博物館で愛知教育大学連携イベント「発見!歴史探検隊ーともにつくろう刈谷の歴史ー」を開催しました。これは、小?中学生が展示などを通して刈谷市の歴史や文化への理解を深めるため、中村さんを中心とした大学院生と学部生によって企画?運営されたイベントで、昨年度に引き続き二度目の開催となりました。 同館では、刈谷市にとって特徴のある時代がピックアップされた展示がされています。当日は、同館指導主事や学芸員の支援を得ながら、低?中学年は、今の刈谷市がどのようにできたのか時代を追って探究しました。縄文土器を観察したり、江戸時代の刈谷城とその周辺を再現したジオラマの前で、タブレット端末を活用しながら当時の人々の営みを観察したりしました。高学年?中学生は展示を見ながら、現在の刈谷市とのつながりを探究しました。刈谷市の歴史や文化を理解した子どもたちは、最後に「刈谷市の歴史をつくる」と称して刈谷市にまつわる記憶を書き残す活動にも挑戦しました。刈谷市歴史博物館でのイベントを企画したきっかけについて教えてください 刈谷市の歴史や文化を通して、「歴史を学ぶ楽しさ」に気付いてほしいと思ったからです。最近の研究では、子どもが歴史を学ぶとき「昔から変わったこと」と「今も続いていること」の2つの視点を持つことが大切だと言われています。 そこで今回、子どもたちが「この2つの視点を使って刈谷市の歴史や文化を探究できれば」と考え、イベントを企画しました。イベントを主催して感じたことを教えてください たくさんの驚きがありました。小学校低?中学年の子どもたちが、グループで協力したり、学芸員さんに質問したりしながらミッションに挑戦したり、高学年?中学生の子どもたちが、「昔から変わったこと」と「今も続いていること」を意識して探究していたのが印象的でした。参加した子どもたちは、自分たちが暮らす刈谷市を時代に沿って探究したからこそ、時代の違いを認めつつ「今も歴史」という言葉で過去と現代を繋ぐことができたと思います。今後のご自分の進路などに生かされることはありますか? 今回の経験を生かして「新しい歴史の授業づくり」に挑戦したいです。それは、「歴史に参加する授業」、すなわち、自分の地域の歴史に「今の自分の記憶」を書き加えていくような授業です。自分の地域を通して過去?現代?未来が繋がる歴史の授業づくりをしてみたいと思う気持ちが強くなりました。その授業には、今回協力いただいた学芸員さん(のような歴史の専門家)もお招きして、みんなで挑戦してみたいです。Pick upAUEStudent7伊藤 士恩さん中村 賢治さんMy Campus Life

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