愛知教育大学は、教員養成を主軸とした全国屈指の大学です。令和2年度から4年度にかけて、教員就職者数が国立の教員養成大学?学部で3年連続全国一位でした。令和5年(2023年)には、創基150周年を迎えました。愛知教育大学の学部は、明治6年(1873年)に開校した愛知県養成学校に始まり、昭和24年に設置した教員養成課程と、平成29年に設置した教育支援専門職養成課程(心理コース、福祉コース、教育ガバナンスコース)からなります。一方、大学院は令和2年4月にこれまであった修士課程と教職大学院の二つを大きく改組しました。教職大学院を教育学研究科に一本化し、実践的なキャリアアップの場として位置付け、学校?地域および教育関係諸機関との連携を生かしつつ、さらなる学校教育の質的向上を目指します。学生定員が50名であった教職大学院の定員を120名にして、教育実践高度化専攻としました。専攻には、学校マネジメントコース、教科指導重点コース、児童生徒発達支援コース、地域?教育課題解決コースの4コースがあります。これは愛知県内唯一の教職大学院です。修士課程は教育支援高度化専攻(定員30名)として、臨床心理学コースと留学生対象の日本型教育グローバルコース、学校事務職員や自治体職員等が対象の教育ガバナンスキャリアコースが設置されています。また、本学は後期3年博士課程も有しており、教科開発学分野における研究力?実践力を持つ人材の育成も行っています。学部は令和3年度から、これまでの四つの教員養成課程を「学校教員養成課程」に改組しました。学校教員養成課程の中に、幼児教育専攻、義務教育専攻、高等学校教育専攻、特別支援教育専攻、養護教育専攻を位置付けました。カリキュラムも「学校体験活動」、学内外の様々な場で地域と協働して実施する「地域協働教育体験活動」を通して体験的に学ぶ科目と、大学での講義?演習科目などにつながりをもたせる工夫をしています。私は学長就任時に本学のキャッチフレーズとして、「子どもの声が聞こえるキャンパス」、「地域から頼られる大学」を掲げました。そこに謳う理想の姿を実現すべく、「愛知教育大学中長期ビジョン?目標?戦略」に「共に未来の教育を創る」という思いを込め、3つの目標と9つの戦略からなる「未来共創プラン」を令和3年3月に策定しました。このプランに沿って、本学を、未来を創る子どもたちのための教育大学として、学生だけでなく子どもたちの好奇心やチャレンジ精神も育むことのできる場としていく所存です。例えば、戦略1「子どもキャンパスプロジェクト」では、令和5年度には、様々な企画で約6,000人以上の児童、生徒、保護者、学校教員、教育関係者等がキャンパスを訪れました。戦略3「教職の魅力共創プロジェクト」では、社会と共に教職の魅力を創り上げるシンポジウム、叢書の発刊、リーフレットや動画の作成、発信等を行っています。県内教育委員会や企業、NPO等とも連携?協働しながら、質の高い教員及び教職を支える専門職の養成に邁進しています。国立大学法人愛知教育大学長学長挨拶2
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